それだけではない。多国籍企業の多くは問題ある製品をリコールする時に同一視せず、一部の国を「軽んじる」やり方を選択するのが常だ。
▽異なる基準 原因はどこに
「高級、大手、ハイレベル」が代名詞の多国籍企業だが、問題が頻発していることから、人々の中でイメージが大幅に低下している。多国籍企業の基準が国によって高かったり低かったりするのはなぜだろうか。
実際のところ、今では高い基準が適用される一連の国々も過去には痛ましい教訓となる出来事があった。品質の安全性や食品の安全性などの問題は、消費者の権利をしばしば侵害し、人々に強い不満を起こさせる。よってこうした国々は関連の法規・政策を改定したり充実させたりして、基準を引き上げてきた。これに応じて、多国籍企業の参入のハードルも上がり、一部の多国籍企業が混乱に乗じて利益を上げようとしても「ドアさえ開いていない」状態で、現地の高い基準を厳格に踏まえて手続きを進めるしかなかった。
対外経済貿易大学国際経済貿易学院の蒋先玲副院長は、「海外では、たとえば日本では、多国籍企業がルール違反をすると、すぐに追い払われ、日本市場から閉め出されることになる。また、米国などの一部国家では、食品の安全性には非常に重要な位置づけがなされており、ルール違反のコストは非常に高くつく。虚偽が発覚すると、その企業は倒産の罰を受ける。こうした国々では生産額を追求する過程で品質に細心の注意が払われる」と話す。
これと同時に、一部の国では過去の発展・飛躍段階で、外資系企業による投資を奨励し、多国籍企業に一連の優遇政策を与えたことから、一連の多国籍企業が優遇を「超国民待遇」と誤解するようになり、製品の品質を偽るようになった。実際のところ、多国籍企業の最終的な目的は利益追求にほかならない。よって多国籍企業の貪欲なやり口は抑えなければならない。