2人の女の子を連て買い物していた母親の楊さんは、衣類を購入する際に一番注意する点は何かとの質問に対し、「まずは安全性。子どもに与える衣類は基本的に有名ブランドのものにしている。ZARAとかGAPとかH&Mとか。時々ネットショッピングでユニクロのものも買う。こういう大手ブランドの製品は品質が確かで、着ていて安心だから」と即答した。
ファストファッションはパターンの豊富さ、回転の速さ、コストパフォーマンスの高さといった強みをもち、中国市場で急速に地歩を固めている。だが業界関係者によると、非常に大きな市場のニーズ、回転の速さ、コストパフォーマンスの高さは、ファストファッションがしばしば品質問題を起こす隠れた原因にもなっているという。
メディアが以前に報道したところによると、コストを抑えるため、ファストファッションブランドはデザインの段階で質が高く、使用期間の長い染料を排除している。代理加工メーカーにはコストがより安い国を選ぶようになり、中国などの代理加工工場で人件費が上昇するのにともない、ファストファッションブランドは低価格を維持するため、コストの一層の圧縮を余儀なくされたという。
こうした状況について、経済学の専門家は次のような見方を示す。コストは両刃の剣だ。抑えれば企業に多くの利益をもたらすが、悪意をもって抑えすぎれば消費者の心を踏みつけることになる。現在、ファストファッションの衣類ブランドにとって、コストの抑制は一騎当千の武器にはならない。少量多品種と高い品質との間でコストを有効に調整できなければ、消費者の信頼を失う危険性がある。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年9月17日