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2014年9月15日  
 

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なぜ日本の「匠」が経営危機に?

——中国メディアが見る日本

人民網日本語版 2014年09月15日16:46

「何回見ても、見るたびに夢中になり、新鮮な気持ちと感動を覚える」。日本のアニメ界の巨匠・宮崎駿監督の作品は、そんな力を持っている。人民日報が報じた。

しかし、宮崎監督が所属するスタジオジブリは最近、経営難のため、映画制作部門を一度解体することを明らかにした。ファンらは、昨年引退を表明した宮崎監督の作品が見られなくなるばかりか、スタジオジブリの「匠の技」を今後見ることができなくなるのではと不安を募らせている。

スタジオジブリがこれまで成功を収めてきた理由は、最も伝統的な手書きにこだわり、オリジナリティあふれる作品を提供し続けてきたことにある。 「納期や予算のためにクオリティを落とすことは絶対しない」と、向上だけを求め、消費時代の流れに逆らってきた。そして、アート作品を生み出すという姿勢で、アニメ作品を製作してきた。

学者・塩野米松氏は、「日本は『匠』の伝統文化を誇る国。個人業者から科学者、学者まで、より良い物を求めることに夢中になっている。建築大手『大林組』の言葉を借りるなら、これは『技術者のプライド』」と指摘している。

しかし、スタジオジブリにとってはそのような姿勢が足かせになってしまった。「匠」の力を借りて作品を作るには、高コスト、高リスクが付き物だ。CGアニメが普及している現在、スタジオジブリが細部までこだわるとういうことは、人件費の高い日本では、高額のコストが必要になることを意味する。

スタジオジブリの人件費は年間20億円といわれ、100億円の利益を出さなければ経営を維持できない。しかし、この30年の間に、同社が製作した長編アニメ作品は22作品にとどまる。コストを回収できない作品が1作品でも出ると、経営は一気に危機に陥ってしまうのだ。


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