2014年12月19日  
 

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中国はロシアが倒れることを望んでいない

人民網日本語版 2014年12月19日08:27

原油価格の下落とルーブルの急落によってロシア経済は今世紀に入って最も困難な境地に置かれている。ルーブルは15日、対ドルで8%下落。16日にはさらに急落し、世界的な事件となった。今年ルーブルはの価値は50%以下に下落し、ウクライナの通貨フリヴニャを上回る、世界で最も不安定な通貨となった。ロシア経済を支える力強い要素は現在見られず、今後どうなるかは予測困難だ。

ソ連崩壊が1980~90年代の原油価格長期低迷期に起きたことを多くの人は連想する。さらなる経済危機はプーチン政権を試練にさらすと指摘する声もある。西側メディアはプーチン大統領の「強硬姿勢」が手痛い打撃をこうむると次々に予測。戦略的に「守勢と自己防衛」に転じると分析するものもあれば、「さらに過激になる」ことを懸念するものもある。

ロシア経済・社会は1990年代のソ連崩壊当初よりもさらにひどい状況になるのだろうか?これは興味深い問題だ。当時と比べ、ロシアの工業・農業生産能力に大きな変化はない。新しく増えた不利な要素は西側の制裁と露米対立の先鋭化だ。ソ連時代と比べ、ロシアの全体的国力は大幅に下降し、戦略の幅も狭まった。

今日のロシアにとって有利な要素は、社会の結束力が高まり、プーチン大統領の威信が高いこと、そしてソ連崩壊でひどい目にあったことから、ロシア国民が国家の困難に対して冷静かつ理性的な考えを持っており、西側に対してもう幻想は抱いていないことだ。

中国はロシアの戦略環境にとって最大の変数だ。ソ連崩壊前後、中国は国際的地位が低く発言力も弱かったが、現在では世界の戦略構造における新しい広大な天地となっている。このため西側ではなく東側に目を向けることがロシアにとって現実的選択肢ともなっている。

すでに中露関係はロシアが戦略上のリスクに対抗するうえで鍵となる条件の1つと見なされている。中国社会の観点からは、ここには整理し、明らかにする必要のある点がいくつかある。


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