日系メーカーの販売台数目標の達成状況も芳しくない。11月までで時間的には通年の92%が経過したが、日産・トヨタ・本田の目標達成率はそれぞれ86.6%、82.5%、80.8%にとどまった。これを背景として、3社はほぼ同時期に通年目標を引き下げた。トヨタと本田は10万台引き下げ、日産は140万台から127万台に引き下げた。
これに比べると、ドイツ系・米国系・韓国系・フランス系などの今年の業績はそれぞれ注目に値する。中国自動車工業協会のデータによると、今年1月から11月までのドイツ系とフランス系の自動車メーカーの完成乗用車市場のシェアはそれぞ20.67%と3.75%で、昨年同期と比べてそれぞれ1.47ポイントと0.7ポイントの拡大となり、米国系と韓国系の成長率を超え、日系が減少したのとは明らかな対照を形成した。
販売目標から見ると、上海大衆(上海汽車とフォルクスワーゲンの合弁)と神龍汽車(東風汽車とPSA・プジョーシトロエンとの合弁)は前倒しで通年目標を達成している。また上海通用(上海汽車とゼネラルモーターズの合弁)、一汽大衆(第一汽車とフォルクスワーゲンの合弁)、北京現代(北京汽車と現代自動車の合弁)などの目標達成率はすでに92%を超えており、通年目標達成はそれほど難しくない状況となっている。
▽SUVの成長も勢い欠く
2012年に日系自動車が販売台数の急落に遭遇した後、市場アナリストからは、市場環境のほか、日系車の新製品の投入の速度が遅いことも原因だとの指摘がなされてきた。
だが日系メーカー各社はここ2年、新車の投入の頻度を大きく高めている。トヨタや本田、マツダは新製品を次々と投入し、その新製品は、A0級(小型車)やA級(コンパクトセダン)、B級(中型セダン)などの多くの分野をカバーしている。
現在の販売状況から見ると、販売を牽引する主力市場はA級市場となっている。市場に投入されたばかりのレビンやカローラなどの新製品は急成長しており、11月のレビンの販売台数は1万台を超え、カローラの販売台数は2万1600台に達した。