▽在庫整理が依然一番の任務に
実際には、一連の政策による微調整を受けて、一線都市の不動産市場の取引量は昨年第4四半期に「暖冬」を迎えていた。中原不動産研究センターの統計データによると、昨年12月、全国54都市の住宅契約件数は合計31万8千件に達し、昨年の月間最高を記録した。そのうち一線都市は5万3700件で、前月比の上昇幅は38%に達した。
上海易居不動産研究院の楊紅旭・副院長によると、不動産市場の取引量は昨年10月に反発し始め、12月に最高を記録した。このため大都市全体の取引量はすでに明らかに回復しており、最も低迷していた時はすでに過去のものとなった。
だが不動産取引量が昨年末に上向いたことは、市場の巨大な在庫圧力を完全に緩和するものではなく、不動産市場のファンダメンタルズは実質的な好転には至っていない。昨年12月の全国36カ所の大中型都市の在庫販売比率指標から見ると、一線都市と一部の二線都市の在庫消化周期は合理的な範囲に戻ったが、在庫圧力は依然として大きい。市場の在庫消化周期が15カ月以上でファンダメンタルズが理想的でない都市はまだ大多数を占めている。
▽購入制限政策は全面撤廃か
不動産市場の低迷を受けて、全国各地では、購入制限や価格制限の調整政策の緩和が次々と行われ、購入制限令が出された46都市のうちまだこれを維持しているのは北京・上海・広州・深セン・三亜の5都市にすぎなくなった。さらに昨年末には、上海が購入制限政策をまもなく緩和するとの噂が流れ、一線都市でも購入制限令が完全に撤廃されるのではとの市場の期待を高めた。