マレーシア政府は29日、昨年3月8日に、マレーシアのクアラルンプールから中国の北京に向かっていた途中に南中国海で消息不明となったマレーシア航空370便について、墜落事故と認定し、乗客乗員239人全員が死亡したと推定されると発表した。中国新聞網が報じた。
同機が行方不明となって以降の約300日間、捜索隊は南インド洋を中心に捜査を展開している。
以下は事故の概要。
2014年3月8日。乗員乗客合わせて239人を乗せたマレーシア航空370便が、レーダーから消えて、消息を絶った。
370便は、ベトナム・ホーチミン市の管轄区で、管制当局と連絡が取れなくなり、レーダーから消失。中国の管轄区には入っていないとされている。
3月14日。英通信社ロイターは、関係者の話として、「370便が8日早朝に、マレー半島東側海域で消息を絶ってから1時間以内に、マレー半島の西側で、同機と思われる飛行物体の飛行が2度確認された。その後、同物体は故意に向きを変え、インド洋に向かった」と報じた。
手掛かり
3月15日。国際移動通信衛星機構は、370便が消息を絶ってから少なくとも5時間は、同機から自動的に送られる通信を受信していたと発表。、同機から7度発せられた「ピン」と呼ばれる信号のドップラー効果を測定し、南インド洋に墜落したと推測されるとした。
3月24日。マレーシアのナジブ・ラザク首相は、イギリスの衛星通信会社インマルサットとイギリスの航空事故調査局 (AAIB) による衛星情報の新たな解析の結果、370便がインド洋南部に墜落したと見られると発表した。