「ボアオ・アジア・フォーラム」の2015年の年次総会がまもなく開催される。2002年に第1回会議が行われた同フォーラムは、世界的な応援と反響を得るようになり、アジアさらに世界の経済協力を支える駆動力へと発展してきた。中国新聞網が伝えた。
非政府・非営利の国際組織である同フォーラムは2001年2月27日に発足された。フォーラム本部は中国海南省の博鰲(ボアオ)に定められ、2002年から毎年、同地で年次会議が開催されている。
中国新聞社の取材を受けた中国(海南)改革発展研究院の遅福林院長は、「アジアに立脚し世界に影響するための重要なプラットフォーム」とフォーラムを評価し、地域と世界の協力を推進する役割は次の3つに体現されると指摘した。第一に、アジア一体化プロセスを促進すること。第二に、アジア諸国の共同の声を上げ、アジアに対する世界の理解を深め、世界の政治・経済におけるアジアの地位を高めること。第三に、世界経済の協力推進で独自の役割を発揮すること。フォーラムはアジアに立脚しているが、そのトピックの多くはアジアの国々の協力だけでなく、地域や世界の重大問題にもかかわるものである。
アジア一体化プロセスに対するフォーラムの役割について、中国社会科学院アジア太平洋・グローバル戦略研究院地域協力室の王玉主室長は、「アジア一体化へのフォーラムの貢献は、具体的な活動にだけあるものではなく、相互信頼のプラットフォームの形成によって一体化プロセスを推進することにもある」と指摘する。
地域一体化を進めるには、政治的な賛同と相互信頼がカギとなる。ハイレベルな国際会議であるボアオ・フォーラムには、多くの国々の指導者や政策決定者が参加しており、相互信頼の醸成に重要な交流のメカニズムが形成されている。
アジアの一部の国同士の関係が不安定な時期にも、ボアオ・フォーラムは積極的な展開を維持してきた。王室長は、ボアオ・フォーラムには「紐帯」という重要な価値があると指摘する。「こうした仕組みがなければ、現在のアジア諸国間の協力もない。ボアオ・フォーラムはアジア一体化のプロセスにプラスの役割を発揮している」