日本の店舗は商品販売後も責任を負い続ける。優良品と粗悪品を混ぜて売り、売ってしまえば消費者がどうなろうと構わないという状況は、日本ではめったにない。多くの場合は、傷などがなくても、顧客が返品を希望すれば、店舗はこれに応じ、特に理由は問わない。品質に問題があるなら、無条件で返品に応じなければならない。
「品質問題での返品に応じることは、利益を得るのに2倍の力を注ぐということにほかならない」。山口県で取材したある店舗の店主はこう語る。同店では、仕入れ前にメーカーの生産能力を細かくチェックし、品質を確かめ、機能に問題がないとわかってから初めて、顧客に販売している。
日本市場向けに国外で生産している製品の品質検査の周到さは言うまでもない。日本市場の商品の品質がほかの国よりも高いというのは、日本の売り手が厳しい品質検査方法を取っているためである。検査に合格していない商品を売り手に供給すればどうなるか。前出の店主は、「そのメーカーからはその後、絶対に仕入れない」と断言する。
サービスがいいのは行政サービスも同じである。高級ブランド品に対する日本政府の関税が低いことも、高級品価格の安さの原因となっている。国内に豊富な商品が出回るようになれば、ブランド品も商品の一部でしかなくなり、ニューリッチの追求対象とはならなくなる。高級品価格が中国よりずっと安いのは、そうした原因がある可能性もある。
春節期間のわずか1週間で、中国人客は東京で60億元を消費した。そこから透けて見えるのは、中国の消費者や企業が改めるべき種々の課題である。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年3月25日