アリババ(阿里巴巴)は世界的に有名な大企業であり、「世界最大の電子商取引会社」であり、「世界で最も急速に伸びる市場の電子商取引企業のリーダー」である。「年間売上高がアマゾンとイーベイの合計を上回る企業」であり、また「世界最大規模の新規株式公開(IPO)を行った企業」でもある。
だがこれだけにとどまらない。アリババは中国人一人一人にとっての豊かさの物語であり、起業の物語であり、海外のブランドと中国人消費者とをつなぐ物語であり、海外の消費者が中国ブランドへの愛着を深める物語でもあるのだ。
▽金融イノベーション:普通の人々が資産価値の上昇と手軽な資産管理のメリットを享受できるようになった
未年の春節(旧正月、今年は2月19日)にうち出された「お年玉商戦」が海外メディアの注目を集めた。ここには中国の金融イノベーションの強大なエネルギーが反映されている。
広く知られる「支付宝」(アリペイ)は、世界で初めて中間担保方式の電子決済モデルをうち出し、通販の発展における最大のボトルネックを解消し、中国通販産業の奇跡を成し遂げた。
2014年に登場した「招財宝」は、多くの優れた定期資産運用商品をうち出し、あちらこちらに散らばっていた資金によい運用先を提供した。事業機関で働く北京市の熊さんは、「招財宝で得られる収益は年率に換算すると銀行の定期資産運用商品を上回る上、リスクは少なく、参入のハードルは低く、収益は高く、資産運用をますます身近なものにしている」と話す。