■中国人が守るべき花見の心得 自分を美しい風景に同化させる
日本人は基本的に中国人が日本に訪れて花見を楽しんだり、買い物したりすることを熱烈に歓迎しているが、一部の中国人観光客の不当な行為に対しては、苦々しさとやるせなさを感じている。最近の日本のメディアによると、花見スポットで、中国人がゴミを散らかしたり、写真を撮るために桜の枝を引っ張ったり、何もオーダーしないのに花見の座敷に長時間居座るなどのマナー違反が多く見られているという。特に、トイレを使用する際に、トイレの中を汚すだけでなく、トイレに備え付けられているトイレットペーパーを全部持ち去るなどの非常識な行為も見られる。700本の桜を有する日本有数の花見スポットである東京の上野公園には「花見のマナー5原則」を告知する中国語の看板が設置されている。
日本の花見は国民全員が参加する一大鑑賞イベントである。中国人が日本を訪れて花見をするのであれば、桜の花を観賞すると同時に、桜の美しさに同化することを学ぶべきだ。しかも、桜の花の美しさは日本の集団文化の美からなるものだ。トイレを例に挙げると、教養のある日本人はトイレットペーパーを使用した後、次に使う人が便利なように、気分がいいようにと、トイレットペーパーの先を美しい三角形に折りたたむ。これは、日常生活の習慣にすぎないかもしれない、あるいは次の使用者が便利なようにと思っただけかもしれない。それでも、後の人に対する途切れることがないきめ細やかな気配りの中に、生活の中に浸透している「後世に続いていく」美意識あるいは道徳観を見ることができる。そして、そこには日本人の未来に対する深い責任感と優しい祝福があるのを感じずにはいられない。
「一枝に咲く梅の花」を愛でる中国人の個人主義的な鑑賞習慣も決して非難されるべきものではないが、日本を訪れ、世界で唯一の日本の国民的行事「花見」に参加するのであれば、「郷に入っては郷に従え」の実行は欠かせない。このようにすればこそ、花見を堪能すると同時に、自分自身を美しい風景の一部にすることができるのだ。(文:張石)(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年4月3日