◆3D印刷の長所と短所
現代工業では金型の製造費用が高くつき、一定の量を製造しなければ損になる。また形状が非常に複雑で高い精度を要する部品は、加工が極めて困難であり、長い時間が必要になる。
3Dプリンターの場合、複雑な形状をした物体を印刷する場合でも、立方体や円柱と同じく積層することになり、材料も節約できる。複雑な形状をした物体を迅速かつ正確に製造できることが、3D印刷の最大の長所だ。
しかし3D印刷は材料に多くの制限が存在する。3D印刷に使用できるのは、高速成形が可能な粉末状の金属、プラスチック、セラミック、砂などの材料で、成形後の機能は限定的だ。強度、高度、耐腐食性、耐衝撃性などの指標が、実用化の要求を満たすとは限らない。見栄えの良い模型を作るならばよいが、真の製品として使用するためには、使用環境の厳しい試練を乗り越える必要がある。これは容易なことではない。