▽ホンダ 新SUVで競争力向上を
細分化された市場の中で今最も熱いのは、スポーツ用多目的車(SUV)の市場であることは間違いない。今回の上海モーターショーで、ホンダは「コンセプトD」を初公開した。これはドライブ性能とゆとりある空間を実現したSUVで、ホンダの中国市場向けデザインという方向性を担う車だ。
中国との合弁会社・東風ホンダは「CR-V」の2015年モデルをうち出し、これを「現在の最主力車」と位置づける。CR-Vのリニューアル・モデルチェンジには期待が寄せられている。同じく合弁の広汽ホンダは今回は新たなSUVのお披露目はないが、ホンダ中国本部の倉石誠司部長は、「コンセプトDをベースにした新しいSUVを、ホンダの2大合弁会社の広汽ホンダと東風ホンダを通じて市場で販売する予定」と話す。
▽日産 小型車に力点、若い世代に照準
日産は今回のモーターショーで「ブルーバード」と「ムラーノ」のリニューアル車を公開した。中国人が設計し、中国の20代から30代の若い世代向けに開発された車種で、これは日産にとって初めての大胆な挑戦でもあり、中国でのブランド建設の強化と中国市場重視という決意をうかがわせるものでもある。
ルノー・日産アライアンスのカルロス・ゴーン社長兼最高経営責任者(CEO、日産自動車の社長兼CEOを兼任)は、「小型車の発展がますます急速になる可能性があり、特にコンパクトクロスオーバー車には大きな市場が見込める。世界中がこのような流れであり、中国も例外ではない」と話す。