大陸部から日本を訪れる観光客は14年にのべ241万人を突破し、外国人観光客の18%を占め、3位になった。中国人観光客の訪日はこれまで春節(旧正月)や国慶節(建国記念日、10月1日)の連休期間に集中していたが、通年にわたって常態化しつつある。日本最大の免税店を運営するラオックス株式会社の羅怡文董事長(会長)は、「ラオックスの現在の年間売り上げの80%は中国人観光客によるものだ」と話した。
インド政府観光局のまとめた統計では、14年にインドを訪れた中国人観光客はのべ17万人で、米国や英国などに比べれば大きい数字ではないが、中国人観光客は滞在時間や消費金額が大幅に増加する傾向にあるという。
▽特色ある商品で中国人観光客によりよいサービスを
より多くの中国人観光客を呼び込むため、一部の国は査証(ビザ)の手続きを簡略化しただけでなく、中国人観光客のニーズを踏まえた特色ある観光ルートや観光商品を相次ぎうち出している。
韓国の済州島は中国人観光客を対象としたノービザ政策を実施し、中国人観光客の人気を集める。中国の団体ツアーの査証取得をより便利で迅速なものにするため、今年1月からは電子査証申請制度システムのテスト運営が始まり、来年1月から全面的に導入される計画だ。
徐部長は、「韓国で流行りの音楽やドラマなどは、中国人観光客にとって韓国文化の象徴になっており、韓国は今後、影響力をもった文化や娯楽の商品を開発していく。また中国人観光客のニーズの高まりに合わせて、ゴルフ、徒歩旅行、自転車旅行などのニーズに対応した旅行商品を開発してきた」と話す。