格安航空会社(LCC)として初の上場を果たした春秋航空は、資本市場への参入後、重量級の資金調達計画を迅速にうち出した。中でも8億元を調達してインターネット航空事業に投資するという計画が、とりわけ注目を集めている。同航空の関係者は、「今後、弊社は顧客のネット通販を誘導し、空の国境を越えた通販プラットフォームを構築し、国内ではまだ形成されていない目的地通販モデルという金鉱を掘り当てたい」と話す。「北京商報」が伝えた。
同航空の空のネット関連計画には、航空機上のWiFiシステム、情報管理システム、航空通販プラットフォームシステムのバージョンアップ・改良が含まれる。同航空によると、すでに2004年からネット航空事業の検討を始めており、今回の計画によってネットの構築を引き続き強化する。ネットで直接取引をする顧客の割合が高いという強みを土台として、機上のWiFi接続スポットの設置を通じ、モバイル端末、パーソナルコンピューター端末、目的地の端末をカバーする航空通販プラットフォームを構築し、顧客のロイヤリティを高めることを目指すという。
同航空の計画では、通販プラットフォーム構築には、空の旅における顧客のモバイル端末、空における国境を越えた通販プラットフォーム、空の旅のサイトという3つのモジュールがある。業界アナリストは、「最近、航空産業の情報技術(IT)水準の革新や競争局面の変化により、航空機内でのプレミアムサービスの提供と空の旅の生態チェーンの構築が、航空会社にとって航空券販売以外の一大競争ポイントとなっている。航空便ならではの空の空間が、独占的な空のネット接続資源とロイヤリティの高い顧客という基盤を航空会社に提供することになる」と指摘する。
民用航空産業の関係者は、「空のインターネット事業とは、空中で独自のネット接続資源を生み出し、非常にロイヤリティの高いハイエンド顧客群を集めることにほかならない。このようなネット接続資源は航空会社の本来の事業やイノベーション事業と結びつけることができる。たとえば空のソーシャルネットワーキング・サービスといった活動の展開につながる。また空の免税品販売を大々的に開拓することにもなる。これまで航空会社は機内に積み込める分の免税品しか販売できなかったが、ネットがあれば、旅客が機上で商品の注文と支払いを行い、到着先の空港で品物を受け取ったり、送り届けてもらったりすることが可能になる」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年7月23日