5月31日に来日していた上海歌劇団が2日、64日間に及ぶ日本公演を終えて上海に戻った。上海歌劇団は、仙台や東京、水戸、郡山、沖縄、大阪、岡山、福岡、熊本、名古屋など、29県・市で、舞劇(ダンスドラマ)「朱鷺(トキ)」を57ステージ披露し、約12万人を動員した。解放日報が報じた。
4年前に創作された「朱鷺」では、上海歌劇団首席劇団員の朱潔静さんと王佳俊さんが主演を務め、「トキ」の美しさや上品さを表現し、人間と自然界のその他の生き物たちの平等共生という理念を表現している。王さんは、仙台公演を振り返り、「公演中、会場が静まり返っていたため、楽しんでもらえていないのかと思ったら、カーテンコールの際、観客全体が立ち上がった。多くの観客が目に涙を浮かべていて、感動を覚えた。受け入れ、楽しんでもらえたと思ったほか、その涙に、少し違った思いを感じた。仙台は東日本大震災の被災地で、最後の夢の世界のシーンには、観客は復興の思いを重ねていたようだ」と語る。