高齢化と出生率の低下とともに、中国の労働力をめぐる企業の争奪戦が激化している。中国人社員にとって、外資系企業が持つグローバル市場とのつながりは魅力的だったが、中国企業のグローバル化が進み、外資系企業の魅力が低下しつつある。外資系企業での勤務を希望する中国の卒業生は、2013年の時点では38%に達していたが、2014年には21%まで低下した。チャイナネットが伝えた。
中国の大卒者は就職の際に、高い給料と出世の機会を最も重視している。西側諸国の企業は依然として、企業文化や人間関係を、職場の魅力の最も重要な要素としている。中国の国有企業がグローバル企業よりも魅力的な就職先とされているのは、国が安定した収入と福利厚生を提供できるからだ。
中国の従業員は福利厚生と手当を収入の一部とする習慣を持つ。中国企業の55%は食事代を支給しており、約47%は住宅補助と交通費補助を出している。中国の全業界の賃金が、この数年間で上昇した。2014年に中国の過半数の労働者の賃金が、6−10%上昇した。
中国人労働者の業界に対する好みにも変化が生じている。製造業や建築業は長年に渡り、労働市場の主力であったが、サービス業界が台頭しこれを追い抜こうとしている。中国のサービス業は2014年に8.1%の成長率を実現し、全国の経済成長率を上回った。
外資系企業は中国人消費者向けのマーケティングのほか、就職者向けのマーケティングが必要になっている。中国人社員の間で中国企業の人気が高まる中、中国の最高の人材を手にしようとする外資系企業にとっては、自社のブランドイメージの向上が重要になっている。(編集SC)
「人民網日本語版」2015年8月3日