9月3日に実施された抗日戦争勝利70周年軍事パレードにおいて、中国航天科技集団第五研究院北京空間機電研究所が設計・開発した巨大な国旗・軍旗がヘリに吊り下げられ、空中護旗編隊と共に天安門の上空を通過し、党・国家指導者の観閲を受けた。この国旗は縦9メートル、横6メートル、軍旗は縦7.5メートル、横6メートル。中国がこれほど巨大な旗を吊り下げ、高速飛行したのはこれが初めてだ。科技日報が伝えた。
この旗には、宇宙船用パラシュートの特殊な素材が用いられた。この材料を使用した「神舟」宇宙船のパラシュートは、重さ3トンの有人宇宙船の帰還モジュールに対応できるが、折りたたむとトランクほどの大きさになる。この材料で服を作れば、その重さは1つの鶏卵よりも軽くなる。しかしこの材料をそのまま旗に用いれば光を通し、展示の効果が薄れる。そのためプロジェクトチームは専門的な材料研究開発メーカーと協力し、材料に特殊な塗料をコーティングした。これによって旗の外観を改善し、高い防水性を持たせることができた。雨が降ったとしても、風にたなびくことができる。この特殊な塗料をコーティングした材料は、将来的に高級ウインドブレーカー、防水布、屋外の防水服などの生活用品に活用される。
軍事パレードで使用される旗はサイズが大きく、複数の布をつなぎ合わせる必要がある。プロジェクトチームは宇宙船用パラシュートの縫製技術を採用した。専門家によると、宇宙船用の基準にもとづいても衣料品を作ることができるという。コストは割高だが、質は一流で、数十年着用してもほころびることはない。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年9月7日