フランスのコレクター・クリスチャン・デディエ氏が21日午後、甘粛省礼県の大堡子山遺跡から出土した金の装飾品24点を中国に返還した。中国新聞網が報じた。
今年7月20日にも、フランスのギメ美術館に保管されていた同遺跡から盗掘された文化財32点が中国に返還されていた。甘粛省と中国国家文物局は、32点を保管することになった甘粛省博物館で、返還を記念する特別展示会を開催し、大きな注目と反響を呼んだ。
特筆すべきは、返還第一陣となった32点の文化財のうち、猛禽の形をした金の装飾品4点以外の28点は、ギメ美術館が寄贈者だったデディエ氏に返還し、その後、中国に無償で返還された点だ。ただ、7月の返還セレモニーには、デディエは招待を受けたものの参加できなかった。それから2カ月が経ち、デディエ氏は中国を訪問して他の24点を返還した。
デディエ氏は、「今日、ここに来ることができて本当にうれしい。私は中国文化研究に従事して40年以上になる。初めてこれら金の装飾品に出会ったのは1993年。当時、これらの文化財は非常に価値のある絶品だと感じた。現在、日本で収蔵されている大堡子山から流出した文化財を返還してもらえるよう計画している。今度中国を訪問する際には、さらに多くの文化財を集めておきたい」と語った。
「人民網日本語版」2015年9月22日