世界最大規模の、最も長い歴史を持つバスの総合展示会「バスワールド」が、ベルギーでこのほど開幕した。フランス最大のバス事業者は会期中、今回出展した中国のバスメーカー、宇通客車のEVバスの試験運行を実施すると発表した。順調であれば、同社は新エネバスの今後10年間の主要サプライヤーになる。これは同社が中国初の、世界市場に大々的に進出する新エネバスブランドになることを意味する。科技日報が伝えた。
フランス最大のバス事業者であるパリ交通公団(RATP)が試験運行する中国製新エネバスは、欧州市場向けに開発されたEVバス(型番はZK6128BEVG)だ。全長は12メートル、航続距離は250キロ。わずか17秒で0キロから50キロまで加速し、最高時速は85キロに達する。特に動力用バッテリーの防水等級はIP67に達し、電力消費量は平均で1キロ当たり1kwh未満。
安全性能もこのEVバスの長所だ。先進緊急ブレーキシステム(AEBS)、車線逸脱警報システム(LDW)、横滑り防止装置(ESC)などが、その安全性能を高めている。また成熟した全車診断システムは、車両の故障のオンライン診断・遠距離診断が可能で、故障の診断効率を高めることができる。同バスは駆動電動化、方向変更電動化、ブレーキ電動化、エアコン電動化を実現し、真の「100%EVバス」の設備を整えた。
欧州の都市部で使用されているバスはディーゼル車が中心で、かつ走行距離が長く、大量のエネルギーを消費し、主な汚染源の一つになっている。省エネ・新エネバスの普及は、中・大都市の省エネおよび大気品質改善の最も効果的な手段の一つだ。ゼロ汚染・ゼロ排出のEVバスは、欧州市場の大気品質改善の重要な選択肢の一つになっている。
今回出展した宇通客車は、世界の中・大型バス販売ナンバーワンのバスブランドとして、1999年に初のEVバスを自主開発した。2005年には初のHVバスを、2008年には低床EVバスを開発し、北京オリンピックでモデル運行を実現した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年10月26日