徳村教授によると、「質」の向上が重要なカギ。「中国で温泉旅行を発展させるためにしなければならないのは、その量を増やすことではなく、細やかなサービスの提供を強化し、温泉に関する知識を普及させること」と提案する。
日本の温泉街を例にすると、伝統的な和式の旅館もあれば、西洋式のホテルもある。そして、旅行者は、古風な情緒や人情味を味わい、自然の中で心と体をゆっくり休めることができる。
「そのため、温泉発展の正しい方向は、きめ細かい所まで気の配られた養生産業。生態資源保護やエコ観光の発展を促さなければならない」と徳村教授。
徳村教授によると、日本の多くの温泉地が、温泉入浴剤や温泉をテーマにした食品を販売し、旅行者に温泉文化を満喫してもらっている。それに倣い、中国の温泉地も、独自の商品などを発掘し、特色ある文化的要素を注入することで、質の高い温泉レジャーの様式を作り上げることができる。
「感動させる観光サービスを構築するというのは、資金をそれほど投じずに、大きな利益を手っ取り早く得られる戦略。中国の温泉経営者は、旅行者が温泉体験から『感動』を得、思い出を作り、また行きたいと思えるようにしなければならない。そのため、温泉街のサービスの質を向上させ、文化的要素を発掘し、独自の方向性を設定しなければならない」と徳村教授は言う。
「人民網日本語版」2015年11月3日