■東南アジアで大いに普及する中国ブランド
資料によると、今年1月から11月にかけ、中国がマレーシアに輸出した航空機、宇宙機およびその部品、薬品、原子炉、電気機械・電気製品といったハイテク製品を米ドルに換算すると、輸出総額はいずれも2014年の同期を上回った。
タイは北斗システムの初の海外ユーザーだ。北斗システムを運営する武漢光谷北斗控股集団有限公司(光谷北斗)は2011年より、タイの地理情報・宇宙技術開発機関と衛星応用研究開発、災害防止・対策、宇宙情報の産業化などの面で一連の協力を展開してきた。2014年6月20日、タイ初となる北斗地上強化システムの基地局が完成し、運用が始まった。将来的には、タイに北斗の基地局220カ所を建設し、タイ全土を網羅する北斗地上強化システムを構築するほか、これを基礎としてASEANのその他の国にも手を伸ばし、ASEAN全体をカバーする北斗地上強化システムを構築する計画だ。
光谷北斗の柳鈞議董事長(会長)は、「北斗地上強化システムは、中国・タイの協力プロジェクト『タイ地球宇宙情報災害モニタリング、評価、予測システム』に高精度の位置情報サービスを提供し、タイ衛星技術の業界応用と産業規模を全面的に引き上げる」と述べた。
東南アジアでは、中国の通信設備メーカー・ファーウェイ(華為)の知名度が非常に高い。特にここ数年、ファーウェイは東南アジア業務を急速に発展させており、知名度と影響力を高めている。2014年、ファーウェイの東南アジア消費者向け出荷台数は1千万台を突破した。
■製品の付加価値向上が必須
庄巨忠氏は、「ADB報告書のデータはもっと慎重に見るべきだ。報告書の輸出シェアは、輸出総額を基に計算しており、付加価値は反映されていない。中国のハイテク輸出品の多くは中国で組み立てられただけで、高付加価値の部品は日本や韓国、その他の先進国から輸入している。ゆえに、中国のハイテク完成品の輸出量は大きいものの、そこに占める付加価値は低い。電子製品分野ではその傾向がより顕著だ」と指摘したほか、「自動車など、中国が輸出するハイテク製品の多くは、外国が投資した企業が、外国の技術を使って製造したもの。中国は将来、製造業強国になる必要がある。これには産業体系のアップグレード、バリューチェーンの川上へのまい進、自主的な科学技術革新能力の向上など、より多くの努力が必要だ」と語った。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年12月31日