富士康にとっては、事業を消費電子製品に集中させる上で、液晶パネルには極めて大きな需要がある。液晶を主業務とするシャープを買収すれば、鴻海自身の今後の発展にとって、またライバルのサムスンとの競争において、有利な立場に立つことになる。
業界関係者の中には次のように指摘する人もいる。シャープ買収は郭会長が社内でさかんに言及するディスプレー・タッチパネルビジネス事業計画「眼球計画」を体現するものだ。同計画では高級スマートフォンディスプレーの主要サプライヤーになることを目指す。アップルのスマートフォン「iPhone」(アイフォーン)を構成する部品で単価が最も高いのはタッチパネルで、製造コストの20%あまりを占める。富士康がアップルの受注を獲得しようと力を入れる理由はここにある。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年2月26日