2016年4月13日  
 

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かつては中国にもあった日本人の美徳 (2)

人民網日本語版 2016年04月13日09:07

様々な古い文献の中には「冒昧(僭越ながら)、打擾(お邪魔します)、叨擾(ご招待にあずかる)、労駕(すみません)、拝托(お願いします)」といった単語が頻繁に見られ、その使用率は非常に高い。漢詩の中で道を尋ねる場合は「借」という字が使われ、「借問酒家何処有?(借問す酒家は何れの処に有る)」となり、謙虚にお辞儀をする礼儀正しい君子のイメージがありありと浮かんでくるだろう。この詩に描かれている人物は気が滅入っているにも関わらず、自身の問いかけが牧童に迷惑にならないように配慮を怠らず、まず相手に敬意とお詫びの気持ちを示しているのだ。

また現代の中国人の日常生活において、少なくとも北京や河北省一帯では人々は会話の中で依然として「ご苦労様」、「ご容赦ください」、「すみませんが」、「お手数かけました」と言った表現を使っている。毎回、自分の行為が他人に迷惑をかける場合などは、この種の言葉を使うことで、自身の心からの申し訳なさと感謝の気持ちを伝えるのだ。

ただこれらの習慣はまるで祖父母の部屋にある古い書物のように、古びた街角に留まり、現代中国人の周りでは見かけなくなった。いつの頃からかわからないが、中国の教育は「自己」や「自分」を過度に強調するようになり、「人」が生きていく中で最も重要な能力である集団の中での一人としてその他のメンバーと平和的な関係を保つ能力を軽視するようになってしまった。

土曜日に微博(ウェイボー)で、ある父親が4歳の息子を連れて、国道沿いに河南省からインラインスケートで14日間かけて北京にたどり着いたというニュースが掲載された。138万人が閲覧し、1000件あまりのコメントがついた。称賛する人もいれば、子供の発育に影響するとコメントする人、安全を気にする人など様々なコメントがあったが、国道という道路状況が複雑な場所での「このような行為は国道を運転している運転手たちに迷惑をかけるのではないのだろうか」というコメントはほとんど見られなかった。


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