●小さな民宿の大きな空間
観光地として有名なアモイには、2300軒あまりの民宿があり、部屋数は計1万5千室を上回る。年平均稼働率60%、一人あたり平均消費額200元とすると、同産業のアモイでの年産額は1億5千万元に達する計算になり、10万人の就業ポストを生み出している。
福建省にある某旅行社の担当者は、「旅行の奥行きが深まるにつれて、美しい景色と豊かな文化を備えた民宿は、より大きな発展チャンスに恵まれるだろう。旅行会社も、民宿と提携した観光商品の開発に力を入れている」と述べた。
●さらなる特色に期待
専門家は、民宿の将来性について、「観光業の発展にともない、民宿は各大型観光地で個性豊かな花を咲かせている。また、観光客のニーズが絶えず高まる中で、ますます大きな発展空間を備えている。だが、多くの観光客や観光関連企業が、民宿の『ホテル化』について好意的に受け止めたことで、ここ数年、民宿の商業化がどんどん加速しており、民宿と普通のホテルとの差がなくなってきていることは、民宿の発展の足かせとなっている」との見方を示した。
また、ある旅行社の観光ガイドは、「民宿は特色と個性を備えていることが必須条件で、それによって市場化が実現する。『宿泊』の内包するものについては、さらに掘り下げていく必要がある。現在の民宿業の発展モデルは、すでに古臭く、単一パターンのままだ」と指摘した。
中国民主同盟厦門市委員会の関係者は、「民宿業は、拠り所となるガイドラインを必要とする新たな時代に入った。業界の統一参入基準を定め、民宿関連法や業界規範を制定・発表し、安全・誠実信用・経営・衛生など各方面での隠れたリスクをできる限り払拭しなければならない。一日も早く民宿の合法化・規範化が実現することで、業界全体の健全な発展が可能となる」と述べた。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年4月25日