1990年代生まれ(「90後」)の大学生の経済的な知能指数(FQ)はどうなっているだろうか。お金に関する能力を向上させるための教育を強化する必要があるだろうか。清華大学は3日、現代の若者のFQの認知や行動に関する調査報告を発表し、若者のFQの現状が初めて明らかにされた。データに基づいて大学生のFQの特徴を詳細かつ正確に描き出している。意外だったのは、この層の人々は早急にFQを向上させる必要があるということだった。「北京青年報」が伝えた。
▽6割以上「ハイリターン・ローリスク商品はある」
同報告によると、現在、「90後」の大学生にはFQに関して次の4つの特徴がみられるという。▽FQの考え方に明らかな誤りがあること▽消費の社会化と無計画性が同時に存在すること▽資産運用の意欲が活発だがFQの能力が欠けていること▽インターネット金融の受容度は高いがリスクを見分ける能力が不足していること、などだ。
調査で明らかになったいくつかの数字から、旺盛な資産運用ニーズの背後に「90後」の大学生には資産運用の知識・準備の不足という問題があることがわかる。たとえば一連のネット金融の高リスク資産運用商品の虚偽の宣伝に踊らされて、資産運用に対して明らかな誤解があり、教育と指導の強化が急務だ。今は金利が低下周期にあり、市場で取り扱われている各種の資産運用商品は投資収益率が軒並み低下しているが、「90後」の大学生は資産運用への期待度が高く、収益率を10~18%と見込む人が30.8%おり、18%以上と考える人も4.3%いた。62.2%が「市場には金利が高くリスクの少ない投資商品・資産運用商品がある」と考えており、このような誤った考え方をするようになった大きな原因として、違法なP2P金融(ソーシャルファイナンス)が「ハイリターン・ローリスク」の商品を絶えず喧伝していることが挙げられる。
▽株式・ファンドが最も人気
2015年のA株市場は強気相場が続いたため、新たに大勢の投資家が参入し、「90後」の大学生の姿もたくさんみられた。「90後」の大学生に最も人気がある資産運用スタイルは株とファンドで、40.2%が株に手を出したことがあり、36.7%がファンドを買ったことがあると答えた。専門家は、「大学生のリスク対応力は何と言っても弱く、これほどの割合で『90後』の大学生が株に手を出しているということは、FQ教育を早急に強化する必要があるということでもある」と指摘する。