オーストラリアの首都キャンベラにある書店のショーウインドーには、中国語の教材が目立つところに並べられている。店員のジョンさんは取材に対して、「一番良く売れている本を目立つ位置に並べている。ショーウインドーに並べられている中国語の教材はとても人気があり、入荷してすぐに20冊以上売れた」と説明する。
近年、中国とオーストラリアの経済貿易や文化交流が日に日に盛んになるにつれ、オーストラリア人の中国を理解したいという願いも日に日に強くなっている。そして、中国語を学ぶことや中国文化への関心が高まっている。前出弁公室がオーストラリアでも孔子学院や孔子課堂を設置し、現地の人が中国語を学んだり、中国文化を理解するプラットホームとなっている。また、オーストラリア政府も一連の政策や対策を打ち出して、国民に中国語を学ぶよう積極的に奨励している。
中国に対する理解を深めたり、中国との政治、経済交流を促進しようと、米国も中国語教育を積極的に推進している。米国のオバマ大統領は、20年までに、中国語を学習する学生を100万人まで増やす計画を立てている。全米外国語教育協会の統計によると、現在、全米の小学校、中学校、高校計約4000校が中国語の授業を行っており、中国語は、スペイン語、フランス語に継いで学ぶ学生が多い言語になっている。
多くの国で中国が教育・試験に盛り込まれる
現在、ロシアでは小学校から大学まで、積極的に中国語の授業を開設しており、ロシア全土の17の連邦構成体の60の教育機構が中国語の授業を行っている。そして、中国語を学んでいる小中高生は4000人を超えている。ロシアのオリガ・ゴロジェツ副首相は、「中国語の教育をさらに整備するため、政府は統一した教育要網や中国語の教科書の制定を計画している」としている。また、セレズネフ氏も、「中国語が国家統一試験に盛り込まれると、各校の中国語教育の発展を大きく促進するほか、今後、大学が優秀な学生を選抜する手段ともなるだろう。そして、プロフェッショナルな人材の育成につながる」との見方を示す。