2016年5月11日  
 

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日本の醍醐寺の秘宝が上海博物館で展示 (2)

人民網日本語版 2016年05月11日16:36

醍醐寺芸術秘宝展で展示された弘法大師坐像。

醍醐寺と中国の深いつながり

自国の文化財を海外で展示するにあたり、日本には以前から厳格な規定が設けられており、特に寺院の文化財を国外で展示することは非常に難しい。醍醐寺の秘蔵品が海外で展示されることはほとんどなく、今回の中国での特別展は醍醐寺の文化財にとって二度目の海外展示となる。上海博物館の楊志剛館長は「今回の展示に私たちは4年近くの月日をかけて準備してきた」と、感慨深げな様子で語ってくれた。

上海博物館青銅部の副研究館員の李柏華さんによれば、醍醐寺と中国の深いつながりはこの寺の建立前にまでさかのぼることができるという。西暦804年、入唐した日本の僧侶・空海は長安で青龍寺の高僧・恵果に師事し、同806年に日本に帰国する際には唐代の詩歌、絵画、文学から文字に至るまで大量に持ち帰り、それ以降の日本の文化の発展にきわめて重大で強い影響を与えた。醍醐寺は874年に建立され、創建した聖宝は空海の孫弟子にあたる。この寺に納められている文化財の多くが空海が中国から日本に持ち帰った様式となっており、特に奈良、平安、鎌倉時代の仏教芸術は中国の唐代や宋代の影響を色濃く受けている。今回展示される「絵因果経」は日本に現存する最古の絵画作品の一つと言われている。奈良時代に作成されたこの絵巻は下段に経文が書かれ、上段には経文の内容を説明する絵が描かれている。書風と絵の中に描かれた建築物や人物の服装などの様子からは隋末唐初のスタイルをみてとることができる。


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