中国に眼を転じると、2009年から中国大陸部を代表してPISA調査に参加している上海は、2回連続で単項目の首位と総合首位を獲得した。この結果により、中国の義務教育は、日本が失敗に終わった「ゆとり教育」より大いに優位性を備えていることが証明された。
「ゆとり教育」は今や過去の産物となった。日本の高校は2013年、新「学習指導要綱」を実施し始めた。2016年以後に高校を卒業した若者は、もはや「ゆとり教育」とは無縁の人々だ。
「ゆとり教育」の全面廃止後、日本の学生の総合的素質は、大幅に回復したことは間違いない。日本の義務教育は、紆余曲折を繰り返し、挫折し、無収穫だったように見えるが、中国は、日本の大学教育の輝かしい成功にも注目しなければならない。日本社会が世界に先駆けてこの「教育実験」を断行した勇気は、大いに敬服に値する。
まさに、「僕は変わりたい。このまま変わらなければ、僕は自分をもう我慢できない」というドラマの男性主人公の台詞そのものだ。
その通り、誰が変えようとしているかに関わらず、変われば周囲の環境に適応するようになる。日本の「ゆとり教育」は、「失敗」の烙印を押されたが、ひとつの実験としては、啓発的作用がなかった訳ではない。このような大がかりな社会的実験によって、我々は、「素質教育は重要ではあるが、学生の基礎知識を養うことが、義務教育段階の重点であるべきだ」ということを知った。また、日本で成功している大学教育や科学研究人材の育成システムについても、中国は日本から学ぶべき点が多々ある。(新華網思客コラム 作者:Chivn 文章は作者独自の観点による)(編集KM)
「人民網日本語版」2016年6月14日
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