中国国防科技大学が30日に発表した情報によると、同校が独自に設計・開発し、長征7号ロケットによって宇宙に打ち上げられた衛星「天源1号」軌道上燃料補給実験装置が、微小重力条件下における流体管理と注入、高精度推進剤測量など9つの軌道上実験を完了した。北京航天飛行制御センター(BACC)が受信したテレメータリング・デジタルデータによると、中国初の軌道上における衛星への燃料補給実験が成功した。科技日報が伝えた。
天源1号は中国初の軌道上衛星燃料補給・飛行実験システムで、高い集積度と安定性が特長だ。
同プロジェクトの責任者によると、衛星の軌道上燃料補給は、航空機の空中給油と似通っており、直接輸送という手段で衛星にガスや液体を補給することで、その軌道上での耐用年数を大幅に延長し、機動力を高めることができる。試算では、静止軌道上の衛星に60キロの燃料を補給することで、その耐用年数を12カ月延長することが可能となり、1億元(約15億4200万円)ちかい経済価値を生むこととなる。そのため衛星の軌道上燃料補給は、世界の宇宙分野の研究で注目を集めているが、現在は米国など極少数の国しか実験を行っていない。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年7月1日
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