ドライバーがキレたことが原因で起きる路上での事故がこのところ多発している。5月3日午後、成都である男性ドライバーが運転中に、女性ドライバーとの間でトラブルが生じ、公道で互いに譲らず、最終的に男性ドライバーが女性ドライバーの車を止めさせ暴力を振る事態となった。この事件をきっかけとなり、社会全体の「路上ブチキレ族」に対する関心が集まった。広州日報が伝えた。
「路上ブチキレ族」とは、乗用車などの自動車を運転するドライバーによる攻撃的行為やキレる行為を示す。具体的には、「走行中に渋滞に出くわすと、急に焦り出し、しきりにクラクションを鳴らす」、「歩行者が交通ルールを無視して道路を横切るのを見ると、思わず口汚く罵る」、「他の車に追い越されると、猛スピードで追い抜き返そうとする」、さらには、「人を殴りたくなる衝動に駆られる」などが挙げられる。武装警察広東省総隊病院心理科の唐記華科長は「多くの人は、普段はつつましく礼儀正しいが、いったんハンドルを握ると、まるで人格が変わったかのように、すぐに激怒し、ひどい時には違法行為まで犯してしまうドライバーがいる。仕事や生活のストレスが高まり、より緊張に強いられる日々によって、人々はついイライラしてしまう。いったんそれが爆発すると、収拾がつかなくなり、悪質な衝突が起こりやすい」と指摘した。
中国科学院が北京・上海・広州3都市の運転者900人を無作為に抽出して実施した調査によると、運転者の35%が、「自分は路上ブチキレ族だ」と自覚していることがわかった。路上で「イライラしてしまう」背景には、交通渋滞、悪天候、車両事故、他のドライバーの荒っぽい運転など、運転中に出くわす様々なストレスが挙げられた。このほか、時間的にタイト、睡眠不足、家庭内のもめ事、気分的な落ち込みなども、「路上ブチキレ族」を誘発する原因だった。
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