第2に、これは日本の「私心」と「私利」が災いしたものだ。日本は本来南中国海問題の当事国ではなく、無関係な域外国に過ぎない。だが日本自身の「利益」のため、あらゆる手を尽くして南中国海に足を突っ込もうとしている。なぜなら日本としては南中国海は日本のいわゆる「海上の航行の自由」に関係し、中国が自らの合法的権益を維持するために南中国海で展開するいかなる正当な行動も目にしたくないからだ。実際のところ、これは米国と同様の理不尽な覇権行為であり、本来問題はない南中国海に自らもめ事を起こしているのだ。いわゆる「南中国海の航行の自由」が問題になったことはこれまでなく、中国側は一貫して南中国海の平和と安定の維持を堅持し、南中国海の航行と上空飛行の自由を堅持してきた。各国の共同努力の下、南中国海は平和と安定を長期間維持し、繁栄と発展の道を歩み、航行と上空飛行の自由も十分に保障されてきた。
第3に、これは日本の「答えにくい問いを避けるため、別の物事に話題をそらす」手口だ。実際のところ、日本は裁定が示される前からすでに、南中国海周辺海域でしきりに動いていた。自衛隊艦艇は視察訪問や合同演習の名目で、南中国海周辺を「巡邏」していた。南中国海仲裁裁判の裁定を支持する日本の姿勢表明は、南中国海における影響力を機に乗じて拡大できるよう、すでに発効した日本の安保法を実行する場を探し求め、また集団的自衛権を順調に行使できるよう表面上は立派な「口実」を探し求めるために他ならない。
第4に、これは日本が米国に歩調を合わせて演じる「二人羽織」だ。近年、日本は米国の「アジア太平洋リバランス戦略」で「急先鋒」の役割を演じている。そうすることで日米同盟の強化を推し進められるし、より重要なこととして日本の政治・軍事戦略実現の地ならしができる。米国の「アジア太平洋リバランス戦略」の主要な矛先の1つは中国の南中国海に向けられている。米国の真の目的は引き続き南中国海で絶対的な影響力を占めることであり、日本も自ずとそれを言わずとも理解している。そして南中国海問題において、日本は米国以外の域外国では最も声高な国であり、米国と見事な「二人羽織」を演じている。一方が計略を考え、もう一方が使い走りをする。一方が舞台上で声を上げ、もう一方が舞台の下で喝采を送る。一方が表舞台でパフォーマンスをし、もう一方が舞台裏で指揮をする。
最後に、いわゆる「南中国海仲裁裁判の裁定」は無効かつ不法であり、いかなる拘束力もなく、いかなる合理性、合法性、公正性もない。日本が南中国海仲裁問題で私心を露呈し、本来あるべきでない「荒唐無稽な裁定」の受け入れを当事国に求めることは、日本が「私心」から国際機関を私的に利用していることを示すのみだ。南中国海問題において、正しい道理と正義はなお存在するのであり、日本にはとやかく言う権利はない。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年7月14日
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