二次元ファンは日本の漫画・アニメにだけ興味を示すのではなく、優れた作品、特色ある作品には高い関心を示す。張副社長は、「注目する作品が人と違う自分らしさをアピールしてくれるものだと思えば、彼らはぜひとも身近な友人達にも共有してほしいと自発的に作品を薦めるようになる」と指摘する。
質の高い作品が現れれば、新しもの好きの二次元ファンはすぐに熱心なファンになり、作品の急速な広がりを後押しする。張副社長は、「二次元ファンの成長にともない、その価値観が徐々に拡大し、社会の主流となる層にも影響を及ぼすようになってきた。書き込み可能な動画サービスを例に挙げると、初期には二次元ユーザーが意見を発表する一種独特の場所で、書き込みを通じて他の人と動画を見た第一印象を共有する場だったが、今では大手主流動画サイトの標準機能になった」と振り返る。
▽中国メーカーはIP保護意識の向上を
ゲームはIPへのニーズが高い産業で、業界では未来の市場規模は1兆元(1元は約15.6円)に達するとの見方がもっぱらだ。IPを備えたゲームが多くのファンを取り込めば、映画やグッズなどに発展し、ファンの効果やユーザーの土台がさらに拡大し、コンテンツの価値がより一層増大することになる。
長らくゲーム産業に従事してきた関係者によると、「中国市場には昔から『IPを手にする者が天下を手に入れる』という言い方がある。あらゆる文化・娯楽分野において、メーカーはひとたびIPの協賛権を手に入れれば、代表的市場の半分は手中に収めたようなものだ。こうした状況の中、IPの力を借りて宣伝を行い、ファンを引きつけ、グッズを大々的に展開し、IP経済のバブルをもたらしている」という。
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