双方は中国・カナダ自由貿易圏のフィージビリティスタディの始動などについても合意するとともに、金融、人・文化、観光、法執行、地方分野の協力を共同で推し進めるとした。
中国人民大学国際関係学部の王義桅教授によると、カナダは広大な割に人口が少なく、石油・天然ガス資源が豊富で、航空、深海油田開発、化学工業、医薬などハイテク分野で世界をリードしていると同時に、経済の下押し圧力に直面している。中国は貿易チェーンのローエンドからミドルレンジ、ハイエンドへのモデル転換、輸出大国から投資大国へのモデル転換を進めており、構造調節、成長安定、改革促進の過程においてまだ大きな強化の余地がある。もしカナダ側がハイテク製品の対中輸出制限を緩和し、双方が金融サービス協力を拡大し、原子力などの分野で「第三国市場」を開発できれば、強みによって補完し合い、ウィンウィンを実現できる。
王氏によると、これまで欧州諸国との間で多かった「第三国市場」協力が、今回はカナダとの協力文書に盛り込まれた。これは双方が第三世界の開発援助などで新たな協力の場を増やす助けとなり、中国と北米の国が協力の新たな構想を打ち出し、各国のウィンウィンにつなげる助けにもなる。
中国・カナダ関係の新たな「黄金の10年」というビジョンを実現できるかどうかについて、王氏は「各レベルの意思疎通・交流制度が良く貫徹されるかどうか、さらに各分野で両国の実務協力が踏み込んで、着実に、落ち着いて力強く推進されるかどうかに鍵がある。自由貿易協定がフィージビリティスタディを踏まえて推進を加速し、現実のものとなれば、『黄金の10年』はより価値のあるものとなる」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年9月27日
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