写真を見ながら、学生記者・原子奈津実さん(写真左)に、青森市の自宅で曽祖父母の思い出を語る祖母(写真中央)と大叔母。
曽祖父、曽祖母の戦争体験を語った早稲田大学文化構想学部に通う女子大生・原子奈津実さんは取材に対して、「今年5月に101歳だった曽祖母が亡くなるまでは、戦争はとても遠いことで、戦争に関する取材に参加することには興味がなかった。曽祖父と同じ隊に所属していた友人が、中国から送ってきてくれた曽祖父の最期が書かれた手紙が出てきて、初めて戦争に対する実感がわいた」と話す。原子さんは、曽祖母が生前、曽祖父が従軍記者として戦場で亡くなったことを誰にも話したことがないことに驚きを隠せなかった。「曽祖母は28歳の時にその手紙を受け取ったにもかかわらず、自分の娘にも全く話さず、夜中にこっそりとそれを読んでいたのかと思うと、涙が止まらなくなる」と原子さん。さらに、「この記事を通して、私と同じく戦争が遠いことと感じている人に、もしかすると歴史の記憶が自分のすぐ近くにあるかもしれないということを実感してもらいたい。また、このような悲しい戦争の記憶には敵も味方もなく、多くの国の何億という家庭に存在している。戦争の記憶をたくさんの人に語り続けている人が抱く張り裂けそうな思いは、私たちには想像もつかない。そのような人は、私たちのような戦争を知らない世代の人が平和の意味を理解するように警告してくれている」と語った。
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