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眠っていた戦争の記憶を呼び起こす日本の学生記者 (4)

人民網日本語版 2016年09月29日13:17

「学生記者自身が情報源」

内山勢さんは2010年4月から6年間、第10代編集長として活躍している。そんな内山さんは、「最初、みんな学生が取材してまとめた記事には懐疑的な見方を持っていたものの、実際にやってみると、そのような見方が間違っていたことに気付いた。他の人からニュースを見つけて記事にするのが記者であり、『キャンパる』の学生記者自身も、立派な情報源だ。学生でも上手に取材できるだけでなく、彼ら自身が大学生活において感じることなどもニュースの素材になることが少しずつ分かってきた。他の人を取材してニュースにするのが新聞社で、自分を素材としてニュースにすることはほとんどない。しかし、学生記者は内部から声を上げることができ、この点が彼らの存在の重要な点だ」との見方を示した。

内山さんの仕事は、学生記者が見落としている点や記事の方向性をチェックすることで、主役はやはり学生記者自身という。内山さんが最も感心しているのは、新聞社が学生記者の取材費用を負担することはないにもかかわらず、テーマによっては学生らが北は北海道から南は沖縄まで自費で足を運ぶことだ。今年行ったフランスに住んでいる足羽俊夫さんの取材は、学習院大学文学部哲学科の3年川田璃子さんが国際電話を通して実現させた。

26年前「戦争と平和を考える」企画に参加した初代学生記者で、図書編集者の向笠修司さんはもうすぐ50代を迎え、近年と初期の同企画の違いについて「今の学生記者は、私たちが受動的に座談会を行っていたのとは違い、積極的な姿勢で戦争経験者と対談することができている。戦争経験者の生きた話を通して、日本が起こした戦争の罪や戦争の悲惨さに関する真実を後世に伝えることができ、戦争を経験したことがない若者に反省を促している」と話す。

学生記者たちは四半世紀に渡って、少しずつ風化している戦争の記憶を後世に伝えてきた。このような姿勢こそが、一部の良識ある平和を愛する人の心を動かすことだろう。(編集KN)

「人民網日本語版」2016年9月29日 


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