このほど開催された2016世界生命科学大会において、袁隆平氏は研究中の「海水稲」を紹介した。青島市は先ごろ「青島海水稲研究開発センター」を設立した。これは中国初の国家級海水稲研究発展センターで、3年以内に海水稲の1ムー(約666平方メートル)当たり生産量を200キロ以上にする目標を打ち出した。人民日報が伝えた。
袁氏は将来的に、1ムー当たり300キロ以上を目指している。袁氏はこのような目標を設定した理由について「稲の栽培には肥料、灌水、病虫害の防止が必要だが、これらはすべて費用がかかる。海水稲は現在生産量が少なく、1ムー当たり100キロほどで、半野生の状態だ。農家は栽培しても元手さえ回収できず、栽培に消極的だ。しかし1ムー当たり300キロに達すれば、海水稲の栽培は採算がとれるようになる」と説明した。
海外の一部科学者も海水稲の研究開発を行っているが、中国は同分野で資源面の強みを握っている。袁氏は「中国南方の大河が海に注ぎ込む地帯には、耐アルカリ性・耐病性が高く生命力の強い野生の海水稲があり、科学研究者にとって貴重な資源の基礎となっている」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年11月3日
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