その他、日本の人口は右肩下がりとなっており、今働いている人にさらに重圧がかかる情勢となっている。日本の労働法は労働時間の上限を定めておらず、男性だけでなく、女性も過重労働の被害者となっている。ここ4年で、仕事が原因で自殺する女性が39%も増加した。日本の作家・星野慎司氏は自著の中で「残業大国日本」について、「忙しく働くことは、戦争への参加によって体に残った傷跡と同じで、男の勲章」と記しているが、その言葉は現在、女性にもあてはまるようになっている。
あるアナリストは、「日本の男性は仕事と家庭を両立し、重圧を抱えているにもかかわらず、『寿命を延ばし、家族を守ろう』という意識があり、人を温かい気持ちにさせる」と分析している。日本の内閣府が14年に実施した「女性の活躍推進に関する世論調査」では、「夫は外で働き,妻は家庭を守るべきである」という考え方について、「反対」との回答が49.4%を占め、「賛成」とする人の割合44.6%を超えた。世論の風向きが変わり、新しいライフスタイルの構築にとっては追い風となった。そして、家庭に対する理念が変化し、社会の観念の変化にも影響を与えている。
15年に国連が発表した男女平等に関係した報告は、世界各地の男性に対して、家庭における責任を一層担うよう呼びかけている。性別役割分業のバランスをどのように取るかは、日本だけの問題ではない。互いに人権を尊重し合い、十分に能力を発揮できる男女共同参加型の社会を構築する必要がある。また、理念だけでなく制度にまで及ぶ改革を呼び掛けるため、経済が低迷する今の時代において、新しい時代の流れをけん引するグループをより多く受け入れ、「親孝行」の影にある苦労を解消するべきだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年11月16日
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