荷物を自動的に仕分けるロボット、自動運転車、ドローンなどを活用して、中国の宅配便産業は目下、スマート時代に突入しつつあり、「労働集約型産業」から「技術集約型産業」へと変貌を遂げている。中国新聞社が伝えた。
2018年中国宅配便産業(国際)発展大会が5月30日に北京で開催された。これは第5回中国(北京)国際サービス貿易取引会の重要コンテンツの1つだ。
中国宅配便協会(CEA)は同大会で、「中国宅配便産業社会貢献報告2017年」を発表。孫康副会長兼事務局長によると、「中国宅配便産業は目下、『労働集約型産業』から『技術集約型産業』へと変貌を遂げつつあり、企業の科学技術革新(イノベーション)への投資が増加している。たとえば順豊持ち株股フン有限公司(フンはにんべんに分)は17年の研究開発投資が11億6700万元(約198億3400万円)に上り、収入に対する比率が1.64%だった」という。
同取引会の展示コーナーでは、さきの平昌五輪の閉会式で披露された北京紹介のパフォーマンス「北京の8分間」に登場した無人搬送車(AGV)が、碁盤の目のような仕分け場所で縦横に動き回り、QRコードを一つ一つ読み取って、素早く正確に荷物を仕分ける様子が見られた。この仕分けロボットの作業効率は人間の5倍以上で、障害物を自動的によける機能、スマート整列待機機能、自動充電機能などさまざまなスマート機能を備えている。
仕分けロボットだけではない。宅配便を配送する自動運転車とドローンも展示コーナーに登場した。自動運転車は目的地に合わせて自ら経路を設定し、障害物をよけて進み、コミュニティのエレベーターのバックヤードに入り、エレベーターに乗って、ドア・ツー・ドアの無人スマート配送を実現する。顧客はQRコードをスキャンするだけで荷物の預け入れも受け取りもできるという。コーナーには多くの企業がそれぞれに研究開発したドローンが展示された。ドローンを応用して遠隔地の山間地帯や農村などに荷物を届ける宅配便企業も少なくない。
スマート倉庫の展示コーナーを見ると、従来の「人が商品棚を探し回る」モデルは今や「商品棚が人のところにやってくる」自動化モデルに取って代わられつつある。
ドローンと自動運転車は宅配便産業の作業で実際に使用されるようになってきた。同報告によると、「これまでに中国郵政集団公司の宅配便・物流向け水陸両用ドローン『U650』が湖北省荊門市漳河新区の荊門漳河空港で初テスト飛行に成功し、順豊のドローン配送に対応した10億元(約170億円)規模の基金は資金が基本的に集まった。京東商城は無人倉庫の世界レベルの基準を初公開し、菜鳥網絡科技有限公司は陝西省でドローンによる航空路線を開通し、枝からもいだ果物をわずか10分で倉庫に運び込みフレッシュさを保つことに成功した」という。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年6月1日
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