この「境界のない」美術館の運営責任者の杉山央さんは、「すべての作品が相互連動型に設計されており、実際の体験を通じて、みなさんの芸術への興味や探究心を引き起こし、創造的思考をはぐくみたい」と述べた。
茶室は来場者に帰ることを忘れさせる場所だ。茶室に入って座ると、スタッフが点てたお茶を持ってきてくれる。お茶を透明のガラスカップに注げば、カップの中にほころび始めた花のつぼみが投影される。お茶を飲み終わるまで、花は次々に咲いて、変幻自在の動きをみせる。スタッフによると、「カップの花の秘密は座席上方の天井に設置された温度センサーにある。お茶は冷たくても熱くても、周囲とは温度が異なるので、センターがその温度差を読み取り、カップの位置を把握して、プロジェクターでカップ内に図案を投影する」という。
運営を担当するチームラボの猪子寿之社長は、「ここには決まった順路はなく、来場者が芸術の世界に没頭すれば、うろうろさまようことにはなるが、いろいろなものを自分で体験し、発見することができる。これこそ当美術館が来場者に体験してもらいたいことだ」と話す。
この世界初の境界のない、芸術、科学、建築などさまざまな分野に関わるデジタルアートミュージアムは6月21日に一般公開される。デジタル経済の文化方面、芸術方面への浸透を通じて、従来の芸術の展示スタイルを改良することを目指すという。チームラボはここ数年、世界50ヶ国・地域で不定期に展示活動を行ってきた。ビジネス協力プロジェクトを数多く誘致しただけでなく、文化芸術と大衆的消費の分野で新たな注目点を生み出している。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年6月22日
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