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2017年中国人観光客による海外での消費額が1152億9千ドルに

人民網日本語版 2018年06月29日10:03

中国観光(旅遊)研究院は27日、「2018年中国海外旅行発展年度報告(以下、報告)」を発表した。報告によると、中国のアウトバウンド観光市場および消費は、数年前から増加し続けており、旅行全体に占める海外旅行の割合が目に見えて高まりを見せている。統計データによると、2017年、海外を訪れた中国人観光客の数は、前年比6.9%増の延べ1億3100万人に、海外での消費額は同5%増の1152億9千万ドル(1ドルは約110.1円)にそれぞれ達した。北京商報が伝えた。

報告を取りまとめた中国観光研究院国際所の蒋依依・所長は、「海外を訪れる中国人観光客の消費構造の変化は、数年前から著しくなっている。このうち、従来の大物ショッピングの割合は、年間10%未満のペースで少しずつ低下しているが、現時点ではまだ50%を上回っている。だが、今後、中国人観光客による海外消費の多様化がさらに進むにつれて、飲食や療養・休養などのサービス消費の割合がますます高まり、物品の消費はそれにつれて落ち込んでいくと予想される」との見方を示した。

また、「海外旅行ブームの高まりによって、『爆買い』に代表される海外消費が爆発的な勢いを見せた。中国人観光客が海外旅行に出ると、今でも物品のショッピングに夢中だが、『爆買い』消費はやや落ち着く方向に向かっている。例えば、香港・マカオ地区では、大陸部からの観光客によるこれら両地での物品商品の割合は、かなり前から低下傾向にある。また、購入品の内容も、単価が高いぜいたく品から、日用品・食品・アパレルなどに変わってきている。旅行先での消費行動の面から見ると、海外旅行で現地の人々の生活スタイルを体験したいという観光客のニーズが次第に高まっている。その中でも、グルメ、自然の探検、アウトドアスポーツ、避寒・避暑、都市レジャー、深い体験、療養・休養といった現地化観光体験サービス消費が、中国人観光客の人気を集めている。また、フリー旅行に対するニーズが高まるにつれ、たとえツアー客であっても、目的地で自由行動が多く取れるような柔軟性の高い旅程に対するニーズが強まっている」とした。

そして、「実のところ、1992年に中国アウトバウンド市場に対する統計データを取り始めてから、このデータの規模は拡大の一途をたどっている。2013年、中国は世界最大の海外旅行客源国となり、しかも、第2位や第3位を大きく引き離している」と現状を紹介。

さらに、「国連世界観光機関(UNWTO)の最新データによると、全世界の海外観光客の消費総額に占める中国人観光客の消費割合は、5分の1を上回りトップとなっており、第2位の米国人観光客の消費額は、中国のわずか半分に過ぎない。現状はこのようではあるが、ゴールドマン・サックスがこれより前に発表した統計データによると、中国のアウトバウンド市場は、2025年までに現在の2.5倍の発展する可能性を秘めているとしている。また別の業界分析機関の分析では、中国人観光客による海外消費は、2021年までに4290億ドルまで増えると見積もられている」とした。(編集KM)

「人民網日本語版」2018年6月29日

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