中国第9回北極科学観測隊がベーリング海の公海で28日、海霧観測装置を搭載した気球を上げた。これにより、中国が自主開発した海霧観測装置が北極科学観測で初使用された。新華社が伝えた。
情報によると、これは、中国海洋大学が自主開発した「海霧視程断面計」と呼ばれる装置で、海霧の物理・放射的特性を観測できる。今回は40台が使用された。
中国第9回北極科学観測隊員、中国海洋大学准教授の李涛氏によると、海霧は一枚のヴェールのようなもので、海面や海氷の表面に差し込む太陽放射エネルギーに影響を及ぼす。海面付近及び海氷が吸収するエネルギーを根本的に変え、氷の溶解に一定の影響を及ぼす。
李氏は、「この装置を使うことで、海霧の太陽放射エネルギーを吸収する状況を観測できる。北極海の海面付近の熱力学的過程、その海氷との相互作用を研究する基礎データをもたらす。これらのデータは航路指示への使用が期待できる。海霧は航行に大きな影響を及ぼすが、海霧の放射と視程の関係をさらに明らかにできれば、海霧視程断面計から得られたデータにより観測エリアの視程を推算し、船舶の航路計画をサポートできる」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年8月2日
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