マリアナ海溝の海域で中国科学院戦略的B類先導特別プロジェクト「海斗深淵先端科学技術問題の研究及び難関突破」などの任務を遂行する海斗深淵科学観測試験チームは16日、科学観測船「探索1号」に乗船し、海南省三亜市に帰還した。今回の科学観測では、深海装備品の海上試験と科学観測作業の任務を終え、多くの成果を手にした。科技日報が伝えた。
計59人が参加した科学観測隊は8月24日に三亜市を出発し、54日間に渡り航海した。深海装備品・技術や地球物理、海洋地質・地球化学、海洋生物、物理海洋などをめぐり、マリアナ海溝で87ヶ所・504キロの測深・測線作業を行った。
情報によると、今回の科学観測には多くの新たな進展があり、うち世界的に見ても初の例が多々あった。初めて水深7000メートルでミノカサゴを3匹、水深9000メートルでヌカエビを2匹捕まえ、全過程低温保存した。水深7012メートルで初めてBassozetus taenia属の魚類を発見した。これは同属の生存が確認されている最大水深となる。初めて1度の潜水で水中微生物の全水深・垂直層別採集と固定サンプル採集に成功し、最大水深が1万890メートルに達した。
またマリアナ海溝で、中国が自主開発した深海装備品が活躍した。7000メートル級深海グライダー「海翼」2台がそれぞれ46日間連続で作業し、最大潜水深度が7076メートルに達した。これにより世界で潜水深度が7000メートルを超えた回数が最も多く、長時間安定的かつ持続的に作業できる唯一の深淵級グライダーとなっている。海斗自主制御水中ロボットは、全水深・近海底の機動的な作業能力を形成し、中国初の1万メートル級高画質動画生中継を実現した。リアルタイム制御及びオンライン計画により、水深1万905メートルに達した。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年10月17日
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