シンポジウム会場
グローバル化が進み、中国の総合的な国力が高まり続けるのにともない、翻訳の時代におけるその任務も「世界を翻訳」することから「中国を翻訳」することへと変化しつつある。「中国のストーリーをしっかり語り、リアルで立体的、全面的な中国を表現する」には、中国と外国を結ぶ翻訳という懸け橋を欠かすことはできない。人民網が伝えた。
北京第二外国語学院が主催する中国翻訳協会中日翻訳研究会第10回語彙シンポジウムが10日に北京で開催され、中国教育工会(労働組合)、中央編訳局、人民中国、中央広播電視総台、人民網などの専門家が一堂に会し、中国の急速な発展の過程で生まれる新語や新しいフレーズの翻訳について共に議論した。
中日翻訳研究会会長で北京第二外国語学院前副学長の邱鳴氏は、「シンポジウムを開催してきたこの10年間でも、発展する中国の姿を垣間見ることができる。2008年に多く議論されたのは中国特有の政治体制などの翻訳だった。今や『港珠澳』、『生鮮店』などの新語がうまれており、こうした変化は中国の発展が世界を追いかけ、追いつき、そして追い越してきた過程を反映している。また、翻訳の議論を通じて、中日の考え方や文化の違いなど深層レベルで、より深く考えをつき合わせ、交流してきた」と指摘した。
今回のシンポジウムでは150ワード近くの言葉について議論。「精准扶貧」(ターゲットをしぼった貧困者支援)、「単独二孩」(夫婦のいずれかが一人っ子であれば第2子の出産を認める政策)、「粤港澳大湾区」(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市圏)、「黒科技」(画期的な技術)など、政治、経済、社会、文化、科学技術の各方面に及んだ。
シンポジウムでの議論の成果は整理した後に中国翻訳協会に提出され、同会ウェブサイトで近く公表される。
「中日翻訳研究会中訳日シンポジウム」は中国翻訳協会が提唱し、北京第二外国語学院が主催する形で2009年5月に発足。これまでに10回開催され、中国の対外事務の関連機関、対外メディア・報道出版機関、大学など20余りが参加している。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年11月13日
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