各地の病院では近年、冬になると骨折、特に中高齢の骨折患者が増加している。そのためネット上では、「人の骨密度には冬になると低下するという季節的変化があり、一部の骨は極めて脆弱になる」という噂が広がっている。これはよく言われる「冬になると骨が脆くなる」という説のことだという。科技日報が伝えた。
これについて、中国中医科学院主任医師の樊新栄氏は、「寒いと外出することや運動する機会が減り、日光を浴びる時間が短くなる。これはカルシウムやリンの正常な吸収と骨化の妨げになり、体内のカルシウムの流出が増加する。しかし人の骨が冬になると脆くなるとは限らない」と述べた。
湖北省中病院老年病学科主任医師の譚子虎氏は「この説は概念のすり替えだ。冬の日照時間が短く骨のカルシウムが流出することについては、春・夏・秋の季節に補うことができる。骨は長期的かつ緩やかに脆くなる。冬の骨折が多いのは、地面が固くなり、かつ厚めの服を着て動きにくくなったり、雪や氷の上で滑りやすくなるからだ。中高齢者は特にそうだ。そのため冬はその他の季節よりも転び骨折しやすいが、だからと言って冬に骨が脆くなるわけではない」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年11月27日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn