漫画・アニメ実写化ブームの中、実写版「魔女の宅急便」が1日から日本全国で公開された。最新興行成績ランキングによると、実写版「魔女の宅急便」は初登場3位。1989年の宮崎駿監督によるアニメ版「魔女の宅急便」ブームの再現はならず、物足りないオープニング成績となった。また一つ名作の実写映画化がさえない興行成績を記録したことを受け、昨今の名作アニメ・漫画のリメイクや実写化ブームに対する懸念を訴える日本メディアが増えている。法制晩報が伝えた。
中国でも多くのファンを持つ「聖闘士星矢」のフルCGアニメ映画「聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY」が6月に公開されるほか、絶大な人気を誇る「ドラえもん」も藤子・F・不二雄生誕80周年記念作品として、82年に公開した「のび太の大魔境」のリメイク版が8日から公開されている。このほか、「スラムダンク」、「うる星やつら」、「ルパン三世」など、数多くの名作アニメ・漫画の実写版の製作が決定され、一気に実写版映画が日本映画市場の主要な位置を占めることとなった。
本来太っ腹な日本のアニメ・漫画ファンだが、この傾向に対して批判的な感情を持つ人も少なくない。日本国内最大級のインターネット掲示板「2ちゃんねる」では、「リメイク・実写化はいらない、新たな作品を作れ」といった言論が数多く見られる。
産経新聞を含む多くのメディアも、「近頃の名作アニメ・漫画のリメイクブームは、日本映画界の脚本レベルの低下に起因しており、これがアニメ映画をこぞって昔の名作アニメ・漫画のリメイクに走らせる要因にもなっている」と報じている。産経新聞は、「ドラえもん」を含む多くのアニメ映画が10数年前の古い物語をリメイクしているが、その内容からは新鮮味が失われてしまっていると指摘し、「『るろうに剣心』のような名作漫画がリメイクされるたびに、我々はその後ストーリー展開がどうなるのか想像する必要さえなくなっている。なぜなら、これらのストーリーはすでに非常によく知っているものとまるで同じだからだ」と批判している。
日本最大の発行部数を誇る読売新聞も、この現象について指摘している。しかし、率直に言うと、「名探偵コナン」や「ドラえもん」などのアニメ映画が大ヒットする現在の日本映画市場の環境下では、確実にヒットが見込める名作アニメ・漫画のリメイクに多くの投資が集まるのは仕方ないことだ。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年3月18日