日本の衆議院選挙で自民党が勝利 (2)
■憲法改正を主張--自衛隊を国防軍に
今年選挙権を得たばかりの二十歳の大学生、高橋さんは日本共産党に投票した。自民党と日本維新の会による憲法改正の企てを牽制する役割を期待したという。投票所の外で、ベンチで休んでいる91歳と84歳のおばあさんに出会った。二人は3年前は民主党に投票したが、民主党は自民、公明両党と一緒に消費税増税法案を可決し、年金暮らしの人々をさらに苦しくしたため、今回は日本未来の党に投票したという。
勝利した自民党は内外政策を調整する。自民党は安保・外交面では日米同盟の強化を基礎とする外交を展開し、集団的自衛権を行使し、憲法を改正して自衛隊を国防軍に改称し、海上保安庁の人員・装備・予算を拡充して、釣魚島(日本名・尖閣諸島)の実効支配を強化することを主張している。
■政策の行方--世界各国が緊密に注視
ニューヨーク・タイムズは自民党勝利の原因について「民主党は原発事故への対応が不適切で、前回選挙時の公約を果たせなかったし、他の新党も信頼性に欠けた」と分析。「安倍晋三氏が日本国憲法改正など日本を極右の道に引っ張った場合、民衆はすぐに反対に回るだろう」との専門家らの警告を伝えた。
ロイター通信は「選挙時の安倍晋三氏の発言は強硬だが、自民党が総選挙で勝利した場合、中国との深刻な衝突の発生を回避する」と指摘。「外交政策に精通する自民党議員は『領土問題での姿勢は強硬だが、安部政権は中国との関係を改善し、両国関係を一層実務的なものにすることを望んでいる』と示唆した」と報じた。
一方、英BBCウェブサイトは「安倍晋三氏は選挙時の自らの約束を果たすべく努力するだろう。すなわち日本の軍事力と国防を強化し、中国と真っ向から対立することだ。安倍氏はかつて、当選した場合、自らの政権は釣魚島への恒久的施設の建設を検討するだろうと表明した」と報じた。