雲南を旅する王さん(左)と友人 |
その男性の本名は、「王」ではなく、「Donatien Leolein」という。しかし、この名前は極めて覚えにくいという理由から、中国の友人達に「王と名乗ったら?」と提案され、本人もそれを承知した。その後、彼は本当に「王」と改名した。人民日報海外版が伝えた。
カメルーン出身の王さんは、対外経済貿易大学国際学院ビジネス中国語学科で中国語を学んでいる。黒い肌と黒い髪、がっしりした体格で、真っ白な歯を輝かせ明るい声で笑う。彼と友人たちの周りにはいつも笑い声が絶えない。
王さんは2005年、母国の国立ドゥアラ大学マーケティング学科を卒業した。卒業後、母親が営む貿易の仕事を手伝っていたが、中国とアフリカの経済・貿易関係が緊密になるにつれ、経済発展が急スピードで進む中国に着目した。
2011年末、中国語がまったく分からない王さんが北京に飛び込んだ。中国語プレコースで1年間学んだ後、2013年初め、対外経済貿易大学国際学院の非正規課程留学生になった。
王さんのクラスメートは、米国・ロシア・日本・モンゴル・カザフスタン・インドネシアなど各国から来ており、さながら「ミニ国連」のようだ。毎週、王さんとクラスメートは、ヒアリング、会話、リーディング、総合中国語などの授業を受ける。効率の高い集中的な授業に熱心に取り組んだおかげで、王さんの中国語会話力はみるみるうちに向上した。
王さんは人とお喋りするのが大好きで、誰とでも気さくに話をする。彼が地下鉄やバスに乗ると、親切な中国人が座席を譲ってくれる。「どうも有難うございます。何駅で降りるのですか?通勤の途中ですか?」などと、王さんが流暢な中国語で喋り出すと、たいていの中国人は、「中国語が凄く上手ですね!」と驚く。2人の間で会話が弾み、しばらくすると、兄弟のような親しい間柄になっている。