北京市重度大気汚染応急指揮部は24日朝、「北京で発令されている重度大気汚染(オレンジ色)警報は今後3日間続く見込みで、主な大気汚染物質であるPM2.5の濃度は、23日夜に上昇したまま下がっていない」と表明した。新華網が報じた。
北京市は20日、初めて重度大気汚染「黄色警報」を発令したのに続き、21日昼、黄色より一段階深刻な「オレンジ色警報」に警報レベルを引き上げた。24日も「オレンジ色警報」は解除されておらず、27日までは市内全体で「風が弱い」「湿度が高い」など大気汚染物質が拡散しづらい条件が続き、大気の質は改善されない模様だ。
「北京市重度大気汚染応急対応マニュアル」によると、オレンジ色警報(4段階中2番目に深刻なレベル)は、発令後3日間、「5級(重度)汚染」あるいは「6級(厳重)汚染」が続くことを示している。
中国環境保護部(省)が発表した「環境大気品質指数(AQI)技術規定」によると、AQIが「201~300」の間ならば「5級汚染」、300を上回ると「6級汚染」となる。
北京市環境保護局によると、すでに「応急対応マニュアル」に応じた緊急措置をスタートさせ、市民に対し、「特に過敏症の人や高齢者・老人は汚染物質から身を守ること。室外での運動や活動は極力避け、外出の際にはマスクを着用するなどして各自予防措置を講じること。また、自動車での外出を避け、公共交通機関を利用して大気汚染物質の排出を少しでも減らすよう心掛けるように」と注意を呼びかけている。
「オレンジ色警報」発令時の緊急措置には以下の項目が含まれる。
○工事現場では、土木工事や取り壊し作業を停止し、建築廃材や土砂を運搬する車両など粉じんの出やすい車両の運行を停止する。
○大気汚染が続く間、工業企業の減産・生産停止案リストに基づき、関係企業は生産停止または30%の汚染物質削減措置を講じる。
○現行の「爆竹・花火禁止」「燃焼禁止」の範囲にもとづき、全市で爆竹・花火、露天での焼き物を禁止する。
○小・中・高校および幼稚園は、屋外での体育の授業、休み時間の体操、運動会などの活動を中止することが望ましい。