北京時間14日午後9時45分、北京宇宙飛行制御センターの正確なコントロールを受け、月面ローバー「玉兎号」はロボットアームを使い、初の月面科学探査に成功した。新華社が伝えた。
同センターの総体室副室長の呉風雷氏は、「今回の月探査任務の成功は、中国が月面の高精度ロボットアーム遠隔操作技術を把握し、38万キロ離れたロボットアームのミリメートル級の正確なコントロールを実現したことを意味する」と語った。
玉兎号の活動範囲および障害物の回避といった制限により、ロボットアームが一つの目標地点で探査を実施する際には、10以上の操作を実行しなければならない。また操作の一つ一つが、極めて精密な計算を必要とする。同センターは2013年12月23日早朝に、ロボットアームの伸縮試験を実施していた。その目的は、今回の月面土壌の元素・成分の調査、およびその他の科学探査の技術検証だ。
ロボットアームのコントロールソフトを開発した栄志飛氏は同センターの遠隔操作ホールで、「今回の科学探査は非常に正確な操作を必要し、コントロールが難しい。例えるならば38万キロ離れた『手』で、糸に針を通すようなもので、少しの誤差でもすべてが台無しになってしまう」と説明した。
玉兎号のロボットアームが初の科学探査を実施した際、ロボットアーム末端の粒子X線分光計は目標地点から20ミリしか離れていなかった。科学探査の時間は30分弱に達し、すべての操作が極めて正確に実施された。玉兎号は今後、月面の石やクレーターなどの科学探査を実施する。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年1月15日